修練について

 日本護身拳法は護身の技術を修練する武道です。したがって笑いながら、おしゃべりをしながらやるものではありません。真剣に、かつ緊張感を持って修練をせねばなりません。しかしながらかつての武道団体にあったような絶対服従や威圧的な言動で指導するような武道でもありません。

各自の体力や、習熟度に合わせて的確に指導します。

たとえば級の段階では基本の技術の習得が最重要ですが、

かと言って資格が上がるまで役に立たないのでは困ります。そのために自由研究のカリキュラムが作られています。

そこでは級にかかわらず使える技術を指導します。

たとえばいざと言うときには大きな気合を出すと次の呼吸で酸素をたくさん取り入れられます。さすれば呼吸が楽になります。次に奥歯をかんで顎を引くと頚動脈をカバーでき戦闘体制です。その気になればアドレナリンが放出され少々の痛みは感じなくなります。そうして戦闘態勢ができると相手は威圧感を感じてそれ以上のレベルには進まなかったことを経験として伝えられるのです。

今の自分のレベル、たとえば拳立てが5回しかできなくても次は6回、7回へ挑戦していきます。蹴りが10回しかできなくても11回、12回とちょっと上を目指すことで忍耐力と向上心を感じることができます。

能力があるものはもちろんもっともっと鍛えていき、皆を引っ張っていってもらいます。そして共に生きる喜びと、不正には敢然と立ち向かう正義感が養われるのです。

 

日本護身拳法の修練はまさに自分自身に挑戦するものなのです。技術的にはハリネズミ論であり、相手を倒すことよりも絶対に負けない技術を得られるよう修練するのです。

私たちの日本護身拳法は厳しいけれど楽しい武道なのです。